もちろん私の映画クラスのファイナルペーパーはキムギドク。
彼以外の映画についてなんて書きたくない!!
まぁ、色々書ける映画はあるけれど。。

「3-Iron」を何度も何度も見返すという作業は、幸せというかなんというか
私を完全に彼の世界に引きずり込んでしまいます。

うっとりとする、言葉にはどうあがいても表すことのできない
美しすぎる素晴らしい世界が広がっているけれど、
その世界を作り出すのに物凄いテクニックを酷使していることに気づきました。
しかも、新しい!!!天才すぎ。

たとえば、カメラの使い方。
主人公の男の肉体が消えてしまうというニュアンスを表現するための編集。
しかしそれはあくまでニュアンスだということを表現するストーリー。
台詞のひとつひとつが、もっと多くの事実を引き出すという手腕。
間接的な暴力を表現するCross-cuttingの語りの度合い。
お茶とお酒というGraphic match, しかしそのお茶のぬくもり。
彼らのアクションが語る温度。
そう、なぜか温度が伝わってくるの、映像から・・・。

彼の映画を観ていると、
すべてが
メタファーなんだという気がします。

すべてが
想いを表現するために使われる
手段なのです
ストーリーも、どのひとつひとつの小道具・セットも、テクニックも。

彼の映画を観るときは、
なるべく先入観を失くして観ましょう。
ストーリーは追わないで、
伝えていること だけを
まるで詩のように。
新しすぎる感性に触れられます。そして、ロジカルでもある。

キムギドクのアウトサイダーな考え、そして表現方法、
違う生き方。
すべてが私の見本です(←変態かも)。