語れ

目の
光で
あたたかいはずの
手で
顔にうつす表情で

おまえの言葉ではなく
唇そのもので
物語れ

おまえをまもっている
身体という殻から
おまえの魂が
まさに
いきのびようとしている

それはこのスクリーンの冷たい文字でもなく
まさしくおまえがもっている

体温以外のなにものでもないはずなのだ

凡人の
輝きと
無言の
人生と
そこから生み出される
空気を

わたしはなによりも尊敬する