ここには「出会い」って全く無い。

逆にコバラムビーチやバルカラとかのツーリストビーチに行くと
1日で3人ぐらいは確実に余裕で捕まえられる。
でもその日限りのすごいつまんない形だけの遊びっきりばっかし。
それはそれで楽しいからいいんだけど。

スイス人の性欲の塊の友人は、
ここじゃオンナノコと遊べないからって
スイスに2ヶ月ごとぐらいにわざわざ帰ってる。

うちの大学の未婚の先生も生徒も全員童貞で処女。例外なし。

というか、クラスの男子、成長絶対止まってるから!!!
サリーのお腹が見えてたり、胸の上にサリーがかぶさってないと
「オトコのコがみてるのにはしたない」とか言ってるけど、
それみても何も感じることができないと思う。
ちょっと心配です。タイロキシンホルモンバランス絶対狂ってる。
(少なすぎると性欲減退または過剰だとインポテンスを引き起こす)

みんな””を夢見てる。

「結婚しないの?愛してる人と一緒にいて、
愛されて過ごすなんて素敵だし、
きっと君の苦しみも癒されるよ」
って、私より年上の先生が言う。

愛ってものはここでは
痛くて切なくて苦しくって命を削るような熱いものではなく
何か甘くて甘くて甘いそれだけのものみたいに聞こえる。
とにかく美しくって、嫉妬や性欲とは無縁のもの、
そして
確実に永遠のものが愛で
男と女は一生に一人しか愛さないし、それこそが愛で、
いっつもそれはふわふわしていて優しくて甘くて絶対に傷つけないもの。

そんな「LOVE」をみんな夢見てる。

クラスの子が本当の恋に落ちた。
でもそれはそんな甘ったるくて、気持ちいいものなんかじゃなかった。
その恋は誰にも秘密で絶対に親にも友達にも
知られてはいけないものなんだって
許されないものなんだからって
その子は泣きそうになりながらいってた。

彼氏のことを普通に話すわたしにみんなきらきらした眼で
興味津々に、羨ましそうな顔でいろんなことを掘り出そうと聞いてくる。

「いいな。アユミは自由で。
私たちが恋に落ちたら親に殺されるもん」
って食堂でクラスの子がぽつりとでも笑顔で言った。