旅をする木

生きるという旅をすることは、人と人という繋がりの橋を渡り続けること。 そしてたまに眠りもう会わない人の夢をみて休むの。 伝統医学を 西洋科学のメゾッドで ひとびとに ケララ州トリバンドラムの小さな田舎に7年住み、 南インド伝統医学、外国人女性初のシッダドクター(首席卒業) ブラウン大学公衆衛生大学院修士、 ワシントン大学疫学博士課程在学中・国際臨床研究センターにてPhylogeneticsによるHIV・コロナウイルス感染予防の研究助手 2019−2020年 WHO・インド伝統医学標準化のための国際会議にてのシッダ医学グループのWHO指定報告者(書記)担当 このブログは15年ぐらい前から続けてる日記みたいなもので いわば個人記録みたいなものです。わたしが忘れないための。 三聖病院での森田療法体験記、 彼が死んだときに旅をした話 アメリカのときの話 インドの話 シッダの話 ブラウンでの話 アメリカやインドの生き方 ほかにもいろいろと ずっと書いてます。 きてくれて、ありがとう。

インドインターン記2014~

西洋医学病院研修

はぁー
一度行ったのに、女性1人で来るな!と送り返されたり色々あったんですが、
西洋医学病院の研修にもう一度行ってきます。

メインは産婦人科。
生と死が交わる現場なのですが、まずの感想は、
医者としてダメなんですが、エグくてグロいです。
アソコを見すぎで食傷気味です…今どんなにエロいエロ本を見たとしてもどこがいいんだ…としか感じないでしょう…

しかもそんなところから赤ちゃんが出てくるだなんて信じられない。
お母さんに比べて、大きすぎますよ赤ちゃん…。
胎盤もこれもありえないぐらい大きいし
お母さんはものすごい痛そうだし…
げっそりしてるお母さんもいるし…

うわあああああ
人類はこんなことを何百万年もしてきたのか
私もお母さんのアソコからああやって生まれたのかあああ
私もそのうちいつかこれを体験するのかああああ

と独身であることをいいことにビビっています。

生命が誕生する感動的な現場なのに、
その過酷さ(とエグさ)に衝撃。

クラスメイトたちもみんな同感です。
生まれた子供はみんなかわいくて神様が与えてくださったとしか思えないぐらい美しいです。


産婦人科だけでなく外科も研修させてもらえるんですが、
初日はぶっ倒れたなあ…。みんなそうらしいですが。



ここで気になるのが帝王切開。
帝王切開が必要な緊急時でなくとも、インドでは帝王切開を望む人が増えています。

子供は、生まれてくるときに、様々な動きをして、生まれるプロセスを辿ります。

帝王切開は、お腹を切って、子宮を切って直接赤ちゃんを子宮から取り出します。
普通赤ちゃんは子宮から自分の力で子宮口、そしてアソコまでたどり着き、その間、単にずるずる上から下に下がるのではなく、首を曲げたり伸ばしたり、回転したり、いろんな動きを経てアソコにまでたどり着きます。

帝王切開はこれらのプロセスを全部スキップして、子宮からいきなり赤ちゃんを取り出すことになるから
赤ちゃんびっくりするだろうなあ…


と、想像よりもっと思わされました。
なんかこんな議論はいくらでもされていそうですよね。

でも帝王切開は必要な場合は必要です。
出産中に色々と考えられる母体や赤ちゃんのリスクも低くなる可能性もあるし
帝王切開の方がいいことはいっぱいあるのですが、
インドの場合、帝王切開を「痛いの嫌だから」と選ぶ場合も多いみたいだし、
病院の都合で帝王切開を勧められるパターンもそうとう多いみたいで…
そういう、人間の体のためじゃない帝王切開は、
母体にも手術後のリスクがあるし、
赤ちゃんはびっくりするだろうし、、、
問題の方が当然ながら大きいだろうな。


アソコとエググロい胎盤見過ぎで、
神秘的とは感じられていないものの、
出産直前のお母さんのお腹を触れると、
赤ちゃんが出てこようとしている何かの強い意志を感じます。

お母さんの脈もとってみるとすごく変化があります。


以前占星術の記事に書いたけど、
シッダでは赤ちゃんは最後に「神様の恩恵により生まれる」としています。
赤ちゃんは自分で生まれる準備をして生まれてきて、
それをお母さんたちはコントロールすることはできないんだなあというのは、彼女たちをみていて感じたことです。


妊婦さんたちの出産を観察していると


私たち以上の何かの力で生まれている

ということがよくわかります。


それを「痛いのが嫌だから」
「この日に生まれて欲しいから」
「俺(医者)夜勤嫌だから」
というような理由で阻止していいのだろうか…


医学というのは人と体のためにあるわけで、
それ以外にあってはならないと私は思います。



とりあえずもっといっぱい研修してこなきゃ。



ちなみに院長先生は長いあごひげと長い髪の
見た目がヨギーな先生で、
男なのに産婦人科医で(インドではかなり珍しい!!!)
普通、男の産婦人科医などはいないんですが、
インドではそんな医者がいたとしても妊婦さんは嫌がって絶対行かないそうです。
(冒頭に書いたように、アソコみまくるわけですから
インドの文化的にかなり抵抗があります)


でもこの先生は
朝から夜まで患者さんが絶えず列をなしていて、
しかも、最近は

四世代に関わっているそうです。

つまり、

ひいおばあちゃんのおばあちゃんの出産
おばあちゃんのお母さんの出産も
先生が診た、という、
とんでもなく人気がある先生のようなんです。

男の産婦人科医でこれだけ人気がある先生は、
ケララではそうとう珍しいはず…
というか男の産婦人科医というだけでも珍しいのに。

とにかく変わってるけど、
ヨギーな見た目そのままの中身で、
とってもシンプルで、思いやりがあり、
病院儲かりまくってるだろうに車も携帯も一世代かふた世代ぐらい前のやつ、というような無欲な人で、
人間的にとても素敵な人です。

ありえないほど忙しいほぼ24時間勤務的な生活をしているし。
外来、回診、手術、授業、病院マネージメントと全てをこなすスーパーパーソンw
かっちょいいです
(大学の先生もまあ、外来、回診、授業&大学の仕事をこなしてるけど、4時に帰れるもんな)
あのパワーがどこからきているのか教えて欲しい…

修行

はぁ。

毎日が、自分の煩悩に悩まされ、それと格闘し振り回されていた日々でしたが、
バウルのリトリートに一部参加させてもらって、ものすごい心が浄化されました。
この話は後で書くとして…


今私は外国の田舎の家に一人で住んでいます。
友達や毎日会う人も特にいません。

この環境は、自分で一人で悶々と悩みやすい環境なのですが、
それって逆に考えたら素晴らしい修行の場じゃん!

ということに今さら気づきました(笑)
ということでいつまで持つか分からないけど、改めてこの生活を、修行ととらえなおそう。
これこそ自分を乗り越えるという最高の修行じゃんっ。


師匠がいてガイドしてくれたらいいのに・・・叱ってくれる先生がいればいいのに・・・
叩き起こしてくれる家族がいればいいのに・・・って思っていたけど・・・


こうやってたまに、
「もとに戻る」機会を
いつも与えてもらっている

瞑想しても全然集中も何もできなかった日々だったけど
突如、元に戻れたりする。


ということはたぶん
私には
一人でやってみる
ということを
神様は望んでいるのだろうと
ようやく気付きました。

ということは
この世界は、私のことをとても信じていてくれているということでもある。
だから、私にはついていくべき師匠がいないんだろうと捉えている。
師は自分。

卒業式

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卒業式(生徒主催なんですが)がありました。
なんかこういうのがあると一応気持ちとしてはそんな感じになりますね。


私の本当の卒業はインターンが始まるの遅れたのでまだ半年ぐらい先ですけど。


ちなみにシッダ大学の歴史の中で、今まで卒業式があったことがなく、
うちの大学の1学年上の先輩が始めたのがきっかけで
シッダ医科大学での卒業式の伝統が始まりました。


伝統と言われるキャンドルセレモニーがあったり

インドお決まりのやたら長い、ゲストのスピーチ(うざい)があったり・・・

しかもなぜかゲストに、俳優が招かれていたり(笑)なぜ?関係ないじゃんw
色々工夫が凝らされていました。
短期間で生徒だけが準備したなんて考えられないかも。
うちのクラスの子たちはとてもアクティブです★


一番うれしかったのは、
私のめちゃ尊敬して、勝手に師匠と決めつけている、
チェンナイの病院の院長先生が来てくれていたことです。
しかも「おめでとう!」と個人的に握手してくれたこと。
元校長も、喜んで握手してくれました。すごいことかも。

誰もが認めてくれる立場の首席で良かったぜ・・・マジで・・・神様ありがとう・・・


院長先生は、学年上位3位にご祝儀まで用意してくださってました。
こんな気遣いをする先生は本当に居ないので、感動しました。
さすが私が師匠と決めた先生だけあるぜ!!



地域新聞にも載りました。笑。

なんか学年上位3位は先に名前呼ばれて、
1位だった私が最初に呼ばれたので、名前と写真付きで新聞に。
今まで全然敬意を見せなかった後輩たちとかが突然豹変してきたり
して
なんか周りの人とかも寄って来てみんながお祝い?してきたりして、

メディアってすごいなあとか思いました(笑)



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チェンナイ終えて

この二ヶ月でめちゃくちゃ成長しました!!
いろいろあったけど、成長できてよかった。
これは患者さんと、やはり腕のある先生のおかげです。

何よりも嬉しかったのは、ここの素晴らしい名医先生に出会えたこと。
そして、その先生に「君は有能だよ」と誉めてもらえたこと!!
涙が心から出るぐらい嬉しかった。。。また泣いてるって言われてしまいますね。
先生に言ってもらえるなんて。。。。まじで嬉しいです。

こんなすごい先生に出会えて、認めてもらえるのは、でも、
他の何でもなく神様とシッダーたちのご加護のおかげです。
だからこそ今までの少ない経験から考えた薬が驚くほど患者さんに効いたんだろうし。

これからも、私の歩むべき道を示してください、この世界の流れよ。

 

チェンナイ終わりそう

チェンナイ今週で終わり。
一番大きかったのは、整形外科のチーフドクターに出会えて、
ほんのすこしだけど基礎を習ったこと。
シッダの整形外科はすごすぎる。
そしてこの先生はすごすぎる。
名医であることはもちろん、先生としても尊敬できるひと。
一生関わり続けたいひとと出会ったと思う。
この先生ほど愛に溢れてて、優しくて、そして実力がある先生をまだ見たことなかった。
この先生の治療、施術、技術伝達力は私は本当にこの人を師匠にしたいと思った。
でも、どうやってもっと学ぶ環境作れるんだろう。。。。
大いなる意思の導きだけだよなあ。

クベランは「アユミに適した先生がいるから、神様が二ヶ月の研修を与えたんだよ」
って言ってたけど、この先生のことだったんだろうな。

なんかとてつもなく深い関わりを持ち続けたい。。と私は思う。





 そして、チェンナイではもうひとつ大切なことを学んだ。



それは、医者としての自覚。


私は医者なんだ。
しかもシッダの医者なんだ。。。


それは、患者さんたちが教えてくれたこと。
 
この七週間で15人は私を通してかまたは私に直接患者さんがきた。

なんとかかんとか私が診断して治療した人たちがたくさん。
そしてなんとかかんとかしながらも良くなっているというレスポンスをいただけたことが救い。
ふうーよかったーーーやっべえーーー
神様のご加護。


患者さんは私たち医者にとっての神様。

患者さんたちが、私を医者だと自覚させてくれている。


私は、医者なんだなあ。



「アユミの薬でみんなよくなってるんだから、アユミはグッドドクターでしょ!」とクベランも言ってくれるんだけど、
そうだよね、おこがましいけど私はきっと、いい医者になるぞ!!!


なんとかかんとか皆さんを治療できてよかった。
医者の仕事ってなんて超楽しいんだろう!!!!
 
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