飛行機の中で観た映画たち。

眠いのをこらえてみた。

スラムドッグ、やはし評判良いだけあって素晴らしい!
でも、徹夜48時間のため眠すぎてあまり覚えてない(笑)

スラムドッグの主人公が、いかにしてミリオネアを獲得するか。
ひとつひとつの問題に、
彼の今迄のスラムドッグとしての過去の思い出が隠されている。

それは決して楽しいものではない。

ダニーボイルの音楽&編集センスと
誰もが1度はみたことあるクイズミリオネアのあの緊張感!
その合間にはさまれる、
彼なりの真っ直ぐなスラムドッグとしての生き方。

ここで突然、ヨガの話をします。

アシュタンガヨガのもっとも大切な8つのステップの最初の2つは
1:イヤマ(心の浄化)
2:ニヤマメ(行いの浄化)

→暴力をしない、
盗まない、
受け取らないが与える、
そして正直であること。

しかし、わたしがいつもこの「浄化された行為」に疑問をもつ。

一体、何が正しくて
何が悪いのかなんて
誰が決めることができるのだろうか?

キムギドクの映画をいつも観て思う。
社会悪に生きているひとたちだって、
その人なりの魂をもっており、
その人として与えられた環境の中で必死に生きており
その人なりの葛藤をもっている。
それを一体誰が批判することができるだろうか?

お腹がすいてパンを盗んだ人をどうやって「悪」と決めつけられるのだろうか?
アシュタンガヨガにおいて、盗みは「やらないべきこと」
だけど、わたしたちは正しいことと悪い事の境界線を
本当に定めることなんてできるのだろうか?

これは映画ファンとして
そして元人類学専攻者であり、
医者として人間性と関わってゆく私のテーマでもある。

この映画では、
主人公は暴力に関わる、盗みまくる、嘘をつく。

だけど、だけど、
彼はずっと自分の心にたいして正直だった。

騙し、盗み、殺す世界に生きるスラムドッグたちの生き方は
そういう「生き方」にすぎないのであり、
彼らを批判することはわたしたちには出来ない。

ミリオネアになった彼は
大衆に大きくサポートされて喝采を受ける。

でも、彼にとっては、
本当はクイズに打ち勝ち、大金を得て、人気になったことなんて
あまり価値のないことなのだ。

なぜならば、

それは彼が今迄生きてきたことの延長線のだけであり、

彼の生きて来たスラムドッグの道すべてが
無駄ではなかったということの証明


であったにすぎないのです。

彼にとっては大したことがないことで、
ミリオネアになったことは、
いままで彼が
自分の心に対してまっすぐに
真剣に生きてきたことの
その「結果」にすぎないのです。

たとえそれがスラム街での
盗み合い、騙し合い、痛みだらけの世界
であったとしても。

彼はずっと自分の道を歩んできた。
選んで見つけてあゆんできた。
たとえそれが、スラムドッグであったとしても。
だからこそ、彼は番組の「トリック」にも勝てたわけ。

スラム街で生きてきてうんこまみれになったりした
むちゃくちゃだった人生が
すべて無駄ではなくて、
それがむしろクイズに答えるのに役立っているというこの
下克上!
かっこいいです。

そして何より、

そう、
まっすぐに
じぶんに素直にいきること
それがどんな世界であっても
与えられた世界の中で
いきること。