母親が死に
父親が死に
弟も兄も妹も姉も居ない
たったひとりの
本当にひとりの
ひとがいる
知らなかったけれど
彼の雰囲気が好きだったから
わたしはいつも彼の冗談に笑っていた
自傷ではなく、
自殺未遂の傷跡を
いくつも腕に持つ彼は、
笑顔でわたしに
アユミ、スマイル、
という
お昼のごはんを
ハート形にして
作ってくれた
彼の手料理は
とってもあったかくて
そんなわたしは自然に笑顔になる
家族はなく
身寄りはなく
頼れる人間も 場所もなく
お金も 仕事も 何もかもなく
自分自身すらも 何度か失おうとした、
どれだけの苦労を乗り越えて
どれだけの想いを心の中にしまい、
彼は今、働いているのだろうか
それだけじゃなく、
どうして私にも笑顔をくれるのだろうか
「心の中で泣くけど
そとではわらうんだよ」っていいながらわたしに水を渡す。
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歩海@Seventh Jenm...
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